
遺言書の作成
2023年11月02日
Q:内縁の妻に財産を渡したいので、遺言書の作成について行政書士の先生にご相談です。(室蘭)
私は現在室蘭に内縁の妻と共に暮らしている60代男性です。10年ほど前までは別の女性と婚姻関係にあったのですが、一人娘が社会人になったのを機に離婚しました。娘は今も前妻と共に室蘭で暮らしていて、娘の事も考えて内縁の妻とは籍を入れていません。
近頃体調を崩すことが多くなり、自身に万が一のことがあった時の相続について考えるようになりました。相続について自分なりに調べたところ、内縁関係の状態では相続人にはなれないことが分かりました。内縁の妻には私が精神的につらい時期を支えてもらい非常に感謝しておりますので、できれば私の財産は内縁の妻に受け取ってほしいと考えています。そのために遺言書を残しておこうと考えているのですが、行政書士の先生、遺言書を作成する際に注意すべき点などがあれば教えていただけますか。(室蘭)
A:内縁の奥様はもちろんのこと、推定相続人であるご息女も納得のいく遺言書を作成しましょう。
室蘭のご相談者様のお話から、ご自身の相続が発生した際、推定相続人は一人娘であるご息女になると考えられます。それゆえ、このまま生前対策を何も講じないままご相談者様が逝去された場合、相続財産を受け取るのはご息女であり、相続権をもたない内縁の奥様には財産を渡すことはできません。このような場合に役立つのが遺言書で、遺言書の中で内縁の奥様への「遺贈」のご意思を主張すれば財産を渡すことが可能となります。
今回の室蘭のご相談者様のようなケースで遺言書を作成する場合は、以下のポイントに気をつけるとよいでしょう。
(1)遺留分に配慮する
法定相続人は、相続順位に応じた一定の割合で相続財産を受け取ることができると法律で定められており、この法律で守られた一定の割合を「遺留分」といいます。もしも内縁の奥様にすべての財産を遺贈するという内容の遺言書を作成してしまうと、ご息女の遺留分を侵害していることになります。するとご息女から内縁の奥様に対して遺留分侵害額を請求され、裁判沙汰になる恐れもあります。内縁の奥様とご息女が揉めないためにも、双方にとって納得のいく内容をよく検討し、遺言書を作成しましょう。
(2)遺言書を公正証書遺言にて作成する
遺言書にはいくつか種類がありますが、その中でも公正証書遺言とは、遺言者(遺言書を残す人)が遺言内容を公証人に口頭などで伝え、公証人によって文章化して作成する遺言書です。法律の知識をもつ公証人が担当するため形式不備によって遺言書が無効になる心配がありません。また遺言書原本は公証役場で保管されますので、紛失や第三者による改ざんのリスクも防げます。確実に遺言書を残したいのであれば、公正証書遺言にて遺言書を作成すると安心です。
(3)遺言執行者を指定する
遺言執行者とは、相続が生じた際に遺言内容に従って手続きを率先して進めていく法的な権限をもつ者です。遺言内容を確実に実現させるためにも、遺言書の中で遺言執行者を指定しておくことをおすすめいたします。
室蘭にお住まいで遺言書の作成をご検討中の方は室蘭相続遺言相談センターまでお問い合わせください。室蘭の皆様のお話を初回無料相談にて丁寧に伺ったうえで、室蘭の皆様にとってよりよい方法と内容でご納得のいく遺言書を作成できるようサポートさせていただきます。
2023年08月02日
Q:父の書斎を片付けていたら遺言書らしきものを発見しましたが、開けてもいいものか行政書士の先生に伺います。(室蘭)
先日、室蘭の実家に住む父が亡くなったので室蘭市内の斎場で葬式を行いました。父はもう高齢でしたし、入院もしていたためある程度の覚悟はできていましたが、実際もう会えないとなると悲しみもひとしおです。今は母と一緒に父の書斎を片付けているところですが、父の机の引き出しの中から遺言書らしきものを見つけました。封書の表には家族の名前が書かれており、糊付けされています。特徴のある筆跡から父が書いたのは一目瞭然です。私は東京在住のため室蘭での滞在期間が決まっています。一刻も早く中身を確認したいのですが、遺言書はこの場で開封しても大丈夫でしょうか?(室蘭)
A:自筆遺言書は家庭裁判所で検認を行ってからでないと開封できません。
お父様が手書きで作成された遺言書のことを自筆証書遺言と言います。自宅など、法務局以外で保管されていた遺言書は自由に開封することは出来ず、家庭裁判所にて検認の手続きを行ってからはじめて開封することが出来ます。家庭裁判所における検認は、遺言書の形状や訂正などといった検認日時点での内容を明確にすることを目的としています。また、相続人が遺言書の存在とその内容を確認できるため偽造防止としても効果的です。自筆証書遺言を見つけた際は、検認手続きの準備としてまず家庭裁判所に提出する戸籍等を集めてから家庭裁判所に赴きます。家庭裁判所へは相続人全員が参加しなくても、申立人だけで検認手続きを行なうことは可能ですが、検認を行わないと遺言書の内容に沿った不動産の名義変更等、各種手続きを行うことはできません。家庭裁判所において遺言書の検認が完了すると遺言書には検認済証明書が付きますので、その遺言書を元に相続手続きを進めていきます。
なお、家庭裁判所において検認の手続きを行わず、遺言書を勝手に開封した場合、民法では5万円以下の過料に処すると定められています。
また、少し話が逸れますが、もしも開封した遺言書において一部の相続人の遺留分を侵害する内容が書かれていた場合、その相続人は遺留分を取り戻すことが可能となりますのでその際は相続の専門家にご相談ください。
室蘭相続遺言相談センターは、相続手続きの専門家として、室蘭エリアの皆様をはじめ、室蘭周辺の皆様から多くのご相談、ご依頼をいただいております。
室蘭相続遺言相談センターでは、ご依頼いただいた皆様の相続手続きについて、室蘭の地域事情に詳しい行政書士が親身になってサポートさせていただきます。まずは室蘭相続遺言相談センターの初回無料相談をご利用のうえ、お気軽にご相談ください。室蘭相続遺言相談センターのスタッフ一同、室蘭の皆様、ならびに室蘭で相続手続きができる事務所をお探しの皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げます。
2023年05月08日
Q:父の遺言書に記載のない財産が見つかりました。どうしたらいいか行政書士の先生に伺います。(室蘭)
先月、室蘭市郊外の実家に住む父が亡くなりました。父は何事にも心配性で、自分が亡くなった後の遺産相続で家族が揉めないよう死後の準備もしていました。案の定、父は遺言書を残しており、残された私たち家族も揉めることなく遺産分割ができそうで安心していました。しかしながら先日、遺言書に記載されている財産と実際の財産を比較していたところ、遺言書に記載のない財産が見つかって困っています。その財産とは、室蘭市のはずれにポツンとある空き地です。たぶん代々受け継がれた不動産かと思いますが、雑草が生い茂り、明らかに放置されていた感じです。心配性の父もこの土地の事までは分からなかったようで遺言書に書き忘れたようです。この土地は財産に含めることになるかと思いますが、遺言書に書き加えることも出来ませんしどうしたら良いでしょうか?(室蘭)
A:まず、遺言書に記載のない財産の扱いについての項目がないかご確認ください。
遺言書に記載のない財産についてはその財産についてのみ遺産分割協議を行うことになりますが、その前にまず、お父様の遺言書の中に“遺言書に記載のない遺産の相続方法”などといった内容の項目がないか確認してください。全く同じ文言でなくとも伝えたい内容が同じであれば構いません。相続財産を多くお持ちの方の中には“その他の財産の扱い方”とか“他の財産が見つかった場合の分割方法”など、まとめて遺言書に記載される方も少なくありません。もしそのような記載があるようでしたら遺産分割協議を行う必要はありませんので、その記載内容に従って相続してください。同内容の記載がない場合は、冒頭で触れた通りその財産について相続人全員で遺産分割協議を行い、まとまった内容を遺産分割協議書に書き起こしてから遺産分割を行います。なお、不動産の登記変更の際にもこの遺産分割協議書を使用します。
室蘭および室蘭近郊にお住まいの皆さま、遺言書を作成しておくことで残されたご家族は相続手続きにおいて多くの手間が省けるためぜひ遺言書を作成しておきましょう。なお法律上無効となる遺言書を作成してしまうと遺族は遺産分割協議を行わなければならなくなってしまうため、遺言書を作成する際には豊富な知識をもった専門家に依頼することをお勧めします。
室蘭相続遺言相談センターは、相続手続きの専門家として、室蘭エリアの皆様をはじめ、室蘭周辺の皆様から多くのご相談、ご依頼をいただいております。
室蘭相続遺言相談センターでは、ご依頼いただいた皆様の相続手続きについて、室蘭の地域事情に詳しい行政書士が親身になってサポートさせていただきます。まずは室蘭相続遺言相談センターの初回無料相談をご利用のうえ、お気軽にご相談ください。室蘭相続遺言相談センターのスタッフ一同、室蘭の皆様、ならびに室蘭で相続手続きができる事務所をお探しの皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げます。
行政書士甲田啓一事務所は室蘭の専門家です。
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